神保町で働く薬剤師のコラム

薬局は何を基準にジェネリックを選んでいるのか?に対する応酬話法③

こんなやりとりで『薬局はどんな基準でジェネリックを選んでいるのか?』という患者さんの疑問にお答えし、余計な怒りを買うことなくご納得いただいたわけです。

まあ患者さんが立て込んでいる時間帯ではなく、じっくりお話できたのも幸いしました。
本来なら生物学的同等性判定パラメータがCmaxやAUCであることや、それらが対数正規分布すること、対数変換後の正規分布に対して差の90%信頼区間を計算して生物学的同等性を判定していることなどなどを織り交ぜるのが正確なんでしょうが、わかりやすさを優先してこの説明ははしょっています。

それはともかく、ジェネリックが何であるかの理解が進むにつれ、こんな質問も当然出てくるわけなので薬剤師は患者さんに平易に説明できるよう備えておきたいものです。

その際のポイントとしては5つ。
①CmaxとかAUCとか標準偏差とか専門用語の使用は避ける。
②添付文書の生物学的同等性のグラフを見せて視覚に訴える。
③そもそも先発品自体にもバラツキが存在する。
④そのバラツキに対してジェネリックとの差がどれくらいなのかを説明する。
⑤それらを検討した上で選択している(そうしているならば)
といったところでしょうか。

どこかで言ったかもしれませんが、薬剤師ってのは科学者なんだから、科学的な視点が最初にあってしかるべき。

ジェネリックメーカーの信頼感とか価格とかそういう非科学的な視点が悪いとはいいませんが、科学的な視点より優先するようなことはあってはならないんじゃないかと思う次第なのであります。

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