効果量とは?

ジェネリックレビューでは、ジェネリックの添付文書に記載されている生物学的同等性試験の判定パラメータ(AUC、Cmax)から効果量を計算し、ジェネリックと先発品との差を評価しています。

しかし、そもそも「効果量」とはなんなのでしょうか?

その前に「2群間の差」というと、t検定を思い浮かべる方が多いと思います。つまり統計学的に有意差があるかどうかということですが、t検定で求めるp値はサンプル数が大きければ実質的に意味のない小さな差を有意としたり、逆に大きな差を有意でないとしてしまったりすることがあります。

これは、意図的に決めることができる要因で結果をコントロールできるということです。

そこで「差の大きさを表す指標」つまり2群間の差が実質的に意味があるのかどうか判断できるモノサシが必要になってきます。

それが効果量というわけです。

ジェネリックレビューでは、添付文書に記載されているAUC、Cmaxの平均値と標準偏差を対数正規分布のものから正規分布へと変換し、Cohen’s dという効果量を計算しています(Cohen’s dはこちらのリンクをご覧ください。

https://en.wikipedia.org/wiki/Effect_size#Cohen.27s_d

そして、差の大小の基準ですが、これはCohenが提案している目安を参考にして以下のように設定しています(https://en.wikipedia.org/wiki/Effect_size#.22Small.22.2C_.22medium.22.2C_.22large.22_effect_sizes)。

すなわち、効果量の絶対値が、0以上0.2未満であれば差はほとんど無い、0.2以上0.8未満で小さいながら差がある、0.8以上で無視できない大きな差がある、としています。

※Cohenとは?

「Cohen’s d」の「Cohen」とは米国の統計学者、Jacob Cohen(1923-1998)のことです。

サンプルサイズの決定に必要な検定力や、効果量、メタアナリシスの基礎を築いた人物として知られています。(Wikipediaより)

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