病院薬剤師の勤務内容
病院で働く薬剤師の主な業務は、入院患者への内服薬や注射薬の調剤、および服薬指導となります。
医薬分業に伴い、外来患者は近隣の調剤薬局を利用するため、病院薬剤師は病棟の患者に対して薬物治療のプロとしてケアを行います。
入院患者は、採血により血中の薬剤濃度を測定しているため、薬剤師はその数値やカルテを確認しながら、薬の副作用や相互作用を防ぎます。
病院薬剤師は、治療経過に応じた仕事ができるだけでなく、より患者に近い距離で仕事ができるため、やいがいを感じられる機会が多いと評判です。
また、医師や看護師などと連携し、チーム医療に従事できることも、病院薬剤師のやりがいの1つと言えるでしょう。
病院薬剤師の転職理由
新卒薬学生の過半数は病院での勤務を希望するなど、チーム医療の1員として活躍できる病院は、薬剤師にとって人気の高い職場の1つとなっています。
ただし、勤務内容は薬局に比べるとややハードな傾向となっており、夜勤や残業による体力的・精神的ハードさを理由に転職してしまう人もいます。
給料もドラッグストアや調剤薬局よりも安いケースが多いため、仕事の忙しさと待遇が割に合わないと感じている人も少なくないようです。
また、チーム医療に憧れて病院へ就職したものの、調剤室にこもってひたすら調剤業務に徹するといったパターンもあります。
病院での勤務を希望する場合は、事前に勤務内容、勤務条件、および労働環境をしっかりと確認することで、少しでも入社後のギャップを減らすことができます。
病院薬剤師の就職・転職
薬剤師の2割程度が病院や診療所で働いていますが、病院の種類によって転職の難易度は大きく異なってきます。
急性期病院は大病院や大学病院などが該当し、急患も多く様々な症例にも触れることができるため、薬剤師のキャリアを積む場としては非常に魅力的です。
しかし、採用は新卒中心となっており、中途採用が出ても人気が高くてすぐに埋まってしまいます。
いっぽう、クリニックなどの慢性期病院なら中途採用も行っているため、転職は比較的容易です。
慢性期病院は、症例は限定的されてきますのでキャリアアップには物足りなく感じる薬剤師もいますが、勤務時間が短い、夜勤がないなど働きやすい労働環境が魅力です。